
今回は、砥部焼についてご紹介します!

『砥部焼(とべやき)』は愛媛県伊予郡砥部町を中心に作られている磁器です。
白磁、染付、青磁、天目 (鉄釉) の4種類が国の伝統工芸品に指定されている一方で、実用性とデザイン性も高く、日々の暮らしにぴったりのうつわが多いところも魅力のひとつ。
今回は『砥部焼』と、砥部焼のうつわの魅力をご紹介します。
おすすめの食器を先に見たい!という方は、こちらからご覧いただけます。
目次
砥部焼とは?
砥部焼の特徴
砥部焼は、四国一のやきものの里と言われる、愛媛県砥部町を中心に作られる陶磁器です。
砥部焼の特徴はやや厚手でぽってりとしたフォルムと、白磁に藍色の染付が施されているところ。
他の磁器と比べるとひびや欠けが入りにくく丈夫なので、日常使いできる陶磁器として愛されています。

手作り、手書きの伝統を守っているところも砥部焼の特徴のひとつです。
全国的に見て大きな産地ではありませんが、素朴な風合いやぽってりと愛らしいフォルムで、砥部焼は多くのうつわ愛好家から評価されています。
砥部焼の歴史
そのはじまりは江戸時代1700年ごろに遡ると言われています。
磁器の原料が取れたことから、大州藩によって発展しました。
大正末期から昭和初期の不況時には生産が落ち込みましたが、その後民藝ブームもあって復興を果たします。
また、民芸運動を推進する柳宗悦らから高い評価を受けました。
国の伝統工芸品の指定を受けており、現在は100ほどの窯元が伝統を守りながらも個性豊かな作品を作り続けています。
人気の窯元紹介
陶彩窯 長戸製陶所

陶彩窯長戸製陶所は、親子3人で営む窯元です。
青白磁を中心とした作風の長戸哲也さん、新しい砥部焼を提案する長戸純子さん、伝統技法を大切にしつつ自由な発想で創作する長戸裕夢さんと、作られているうつわは三者三様。
作風は3人とも違いますが、どのうつわも「日々の暮らしを大切に丁寧に過ごす、生活に馴染むうつわ」という想いを大切にして作られています。
古砥部 茶碗 小 小梅文 半磁器 陶彩窯 砥部焼

ほっこり心和む、藍色の小梅柄の茶碗です。
高台にしっかりと高さがあり、手に取りやすいフォルム。
シンプルで定番のデザインは飽きがこず、長く愛用できますよ。
古砥部 7寸深皿 なずな文 半磁器 陶彩窯 砥部焼

縁になずなが描かれた、どこか懐かしい雰囲気の七寸皿です。
上品なたたずまいの大皿は、カレーや焼きそばのメイン料理に。
ときには、煮物などをたっぷり盛り付けて取り分け用の大皿料理など、さまざまなメニューに活躍します。
表面には、「貫入(かんにゅう)」といわれるヒビ模様があり、手作りの味わいを感じます。
厚みがあり丈夫なので、日常使いにふさわしいうつわですよ。
梅山窯

梅山窯は、明治15年に開かれた窯元で砥部焼の中では最も歴史のある窯元です。
唐草など梅山窯オリジナルの文様は「つけたての一筆書き」という独自の技法で描かれています。
ぽってりとした厚みのあるうつわは日常使いにぴったりで、砥部焼らしい砥部焼が揃っています。
反り丼 6.5寸 内外唐草 磁器 梅山窯 砥部焼

縁に厚みのある丼です。梅山窯の代表柄、唐草の絵付けがされており砥部焼らしいうつわと言えます。
やさしい白と藍色は飽きることがなく料理を引き立てるので、毎日でも使いたくなりますね。
丼料理だけでなく、煮物などを盛り付けて鉢としても使うことができますよ。
玉縁鉢 6寸 内外太陽 磁器 梅山窯 砥部焼

深さがあるので、鍋など汁気の多い料理の取り皿として活躍します。砥部焼らしい絵柄ですが、厚みがあるうつわの多い砥部焼にしては珍しく薄めに作られています。
比較的軽量で使い勝手の良いうつわです。
すこし屋

砥部焼の手仕事の伝統を大切にしつつ、今日の自分たちよりも、すこし美しく、すこし楽しく、すこし挑戦したものづくりをしている、すこし屋。
乳白色でマットな質感の地に、かわいくやさしい絵柄で作られたうつわたちは、砥部焼新作展大賞など数々の賞を受賞しています。
5.5寸皿 mix赤小紋 磁器 すこし屋 砥部焼

リムに描かれた小花と細かい線が、手仕事ながらもモダンな雰囲気のあるうつわです。
和食から洋食まで、どんなジャンルの料理にもなじみます。
また、サイズは使い勝手のいい17㎝。
1人分のメインディッシュ用や取り皿、ケーキ皿など、マルチに使えます。
そば猪口大 mix小紋 磁器 すこし屋 砥部焼

ストライプと小花の組み合わせが、どこか懐かしい雰囲気の蕎麦猪口です。
やや大きめサイズなので、小鉢やボウル、コーヒーカップや湯呑みなど1つで色々な使い方ができます。
また、洋風の雰囲気もあるので、洋食器と組み合わせてコーディネートするのも素敵です。
電子レンジや食洗機にも対応しており、お手入れしやすく実用的なのもいいですよ。
森陶房

1970年に開窯した森陶房は、伝統を守りながら三代に渡りうつわを作っています。
使い勝手の良さや楽しさを込めて、「森陶房らしいうつわ・世界観」を大切に、食事が楽しくなるうつわを制作されています。
うちる編集局がうつわ巡りの旅で森陶房さんを訪ねた記事もあるので、ぜひ読んでみてくださいね。
歴史ある砥部焼が、世代交代と共により魅力的なうつわに【うつわ巡りの旅 vol.2】
鉢 木の葉 半磁器 森陶房 砥部焼

絵本の挿絵のような素朴な雰囲気の絵柄が特徴のうつわです。
温もりを感じる陶器と凛とした磁器、その両方の良さを持つ「いいとこどり」な半磁器です。
落ち着いたトーンなので、どんな食材も美味しそうに引き立ちます。
また、フルーツや焼菓子をそのまま盛り付けて、シンプルに使うのも素敵ですよ。
長板皿 大 バレリーナ 磁器 森陶房 砥部焼

森陶房の香織さんによる「KAORI」シリーズはきゅんと心がおどるうつわです。
かわいいバレリーナ柄と砥部焼らしい伝統的な藍色に一目ぼれしちゃうこのうつわは、どんな料理を合わせるか考えるだけで楽しくなりそうです。
皐月窯

皐月窯は、先述した中田窯のご子息である中田太郎さんと妻の千晴さんが2017年に開いた窯元です。
太郎さんは伝統的な中にもモダンを感じる作風で、千晴さんは繊細でかわいらしい作風、と2人の作品は作風がそれぞれ違っています。個性の違う2人の作品ですが、揃えてみると調和を感じるのでとっても魅力的です。
皐月窯の由来は5月(皐月)に窯を始めたこと。底につけられる「5」の印もかわいいと評判です。
4.5寸輪花鎬皿 うさぎ 磁器 皐月窯 砥部焼

ピンクの背景に、うさぎが勢いよく駈けている様子が可愛らしいうつわです。
お花の形のリムがフレームのようにも見え、絵皿として飾っておくのも素敵。
少し深さがあるので、副菜用のうつわや取り皿、ケーキ皿など色々な使い方ができます。
他にも動物をモチーフにしたマグカップなどもあるので、あわせてコーディネートすると、食卓が楽しい雰囲気になります!
四角リム皿 中 イッチンドット 磁器 皐月窯 砥部焼

「泥」で模様を描くイッチンという技法を用いたこの角皿は、触れると立体感を感じることができます。
やや青みを帯びた白磁はどんな料理にも映えるので日常使いにはもちろん、おもてなしにもぴったりです。
陶房遊

愛媛県で松田 啓司さん・奈織子さんご夫婦が作陶されている窯元です。
毎日使うことを考えた器づくりとして、「めし碗・皿・豆皿・小鉢・湯呑」など毎日の食卓に必要な器を、ジャンルにとらわれない技法で作陶されています。
5.5寸輪花リム皿 錆青 半磁器 陶房遊 砥部焼

「泥」で模様を描くイッチンという技法を用いたこの角皿は、触れると立体感を感じることができます。
やや青みを帯びた白磁はどんな料理にも映えるので日常使いにはもちろん、おもてなしにもぴったりです。
4.5寸玉縁鉢

ぽってりとした縁が温かな印象の中鉢です。
お浸しなど、汁気のある副菜を盛る時にちょどよさそう。
お料理の間からちらっと見える染付の柄がアクセントになって、お料理をひきたててくれそうです。
雲石窯

雲石窯は、大正5年に開窯した歴史ある窯元です。オリジナルに調合した濃い目の藍色で描かれる文様は、シンプルながらインパクトのある構図のものが多く、伝統の中にモダンな雰囲気を感じさせます。
どんな料理にも合う雲石窯のうつわは、飲食店からの注文も多いそうです。
手づくり小皿 くるみ 磁器 雲石窯 砥部焼

「手づくり小皿」という名前の通り、手作りならではのたわみのあるラインが魅力的なうつわです。砥部焼らしい厚みと重量感は、丈夫さの証。
副菜にぴったりのサイズです。アイスクリームなどのデザートにもちょうどいいので、毎日食卓に欠かせないうつわになりそうです。
中田窯

中田窯のうつわは、白磁に荒土を混ぜて焼くことで、どこか素朴で味わいのある表情に仕上がっています。
「用と美を兼ね備え、暮らしを豊かに楽しくする焼きもの」をコンセプトに作られたうつわは、食卓の上で主張しすぎることなく多用途に使えると評判です。
蕎麦猪口(小) 呉須すずらん 磁器 砥部焼 中田窯

白磁に藍色の染付で、中田窯らしい素朴で味わいのあるそば猪口です。
片手に収まるちょうどいいサイズ感で、小鉢、湯飲み、酒器などさまざまなシーンで活躍しそう。個性のある絵柄ですが色味がシンプルなので、すっと食卓になじみます。
6寸鉢 呉須波十草 磁器 砥部焼 中田窯

ぽってりとして、厚みのある手仕事ならではの風合いが感じられるうつわです。藍色で描かれた波十草模様は、料理を引き立ててくれます。
使い勝手の6寸サイズで食卓への登場回数も多そう。程よい深みがあるので、丼や麺類にも使用できます。
彩り紋

上絵で赤や金彩の絵付けが施された、華やかな雰囲気のお皿。
日本の伝統的な模様が組み合わされ、食卓のアクセントにもなりそうです。
砥部焼のテーブルコーディネート

砥部焼のどんぶりには、定番の和食がよく似合いますね。
青い絵柄が錦糸卵の黄色を引き立たせてくれて、見ているだけでお腹がぐぅ~と鳴りそうです。

涼し気な青色のおかげでスイカのみずみずしさもUP。
リムのおかげで、片付ける際に果汁がこぼれないのもうれしいですね。

おかずを盛り合わせて。
縁に並んだドット柄が、額縁のようにお料理を引き立てます。
主張し過ぎない色合いや絵付けなので、ほかのうつわとも合わせやすいですよ。
砥部での観光
砥部焼が欲しくなったら、実際に砥部まで足を運ぶのはいかがですか?
現地のお店を回りながらお買い物をしたら、きっとお気に入りに出会えるはず。
砥部に行くときにおすすめのお店や観光スポットなどを紹介します。
砥部町へのアクセス
松山から公共交通機関で約1時間、車なら交通状況にもよりますが30分ほどでアクセスできます。
松山空港から:リムジンバス(約25分)→松山市駅→伊予鉄バス砥部線(約40分)→砥部町
松山駅から:市内電車(約7分)→松山市駅→伊予鉄バス砥部線(約40分)→砥部町
松山ICから(車):国道33号を砥部方面へ。砥部町役場まで10分、伝統産業会館までは15分。
バス券などもあるようなので、詳しくは砥部町のHPなどをご確認下さいね。
アクセスについて詳しくはこちら
砥部に行ったら寄りたいお店・観光スポット
ギャラリー紫音

砥部焼陶芸の丘「陶里ヶ丘」にある、「日常使いの器」を中心に取り扱う砥部焼のセレクトショップです。
木のぬくもりを感じる店内でのうつわ選びは、穏やかな気持ちになれますよ。
扱う作家さんや窯元も多いので、気づいたらあっという間に時間が経ってしまいそう。
住所:愛媛県伊予郡砥部町五本松885-13
営業時間:10時~18時
定休日:定休日/火曜日:第三水曜日
電話:089-962-7674
カフェ&ギャラリー もえぎの

砥部の山の中にある砥部焼を扱うカフェ&ギャラリーです。
ランチやデザートを砥部焼のうつわで楽しむことができ、テラス席からは砥部川や雄大な山々が見えます。
目でも食でも、砥部焼を楽しめますよ。
住所:〒791-2143 愛媛県伊予郡砥部町川登495
営業時間:11時~17時
定休日:月・火・水曜日、年末年始
電話:089-916-3157
農村工芸体験館

地元で豊富に産出する陶石から作られた粘土を使って、手びねり、ろくろを使った成形や、カラフルな15色の絵付けができます。
また、100メートルのローラー滑り台もあり、広田地域の自然を楽しみながら、遊ぶこともできますよ。
住所:愛媛県伊予郡砥部町総津117番地
営業時間:9時~17時
定休日:火曜日(祝日の場合はその翌日)、12月30日~翌年1月3日
電話:089-969-5087
HP:https://www.town.tobe.ehime.jp/soshikikarasagasu/shoukoukannkouka/kankou/9/678.html
砥部焼まつり
春(4月)と秋(11月)に開催される「砥部焼まつり」。
窯元約70軒が、会場内で対面販売を行い、来場者数が10万人にもなる、人気の陶器市です。
定価より少し安く出品しており、陶器市のほかにもろくろや絵付け体験、ステージでのライブパフォーマンスなど盛りだくさんの内容です。
場所:砥部町陶街道ゆとり公園
時間:9:00~16:00(最終日は17:00)
HP:https://www.town.tobe.ehime.jp/soshikikarasagasu/shoukoukannkouka/kankou/1198.html
まとめ
素朴な風合いと丈夫さから、日常使いの器として愛されている砥部焼。
うつわに描かれる模様や色使いもとっても魅力的です。
当店で取り扱っている砥部焼については下記のリンクからご覧ください。
伝統を守りながらも窯元ごとに個性が違うので、自分の好きな窯元を探してみてはどうでしょう。ひとつ手に取ればその使い勝手のよさと愛らしさに魅了され、いろいろ揃えてみたくなりますよ。
また紹介した和食器だけでなく、さまざまなうつわを販売していますので、こちらもよろしければご覧ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。みなさまがよい作品と出会えますように!
