ぽってりあたたまりたい。益子焼のマグカップ9選

こんにちは!おうちで楽しむ陶器市 うちる編集局のタキです。

益子焼はぽってりとした土の質感が特徴的な焼き物です。

素朴で厚みのあるうつわだから、ほっと一息つきたいときのマグカップにもぴったり。今回はそんな益子焼のマグカップを紹介します。

益子焼とは

益子焼は、栃木県芳賀郡益子町周辺を産地とする陶器です。

益子焼の魅力は土にあるといわれます。益子の土は、気泡を含む粗めの土で鉄分を多く含むため、耐火性も大きいのが特徴です。この土をほかの成分を加えずに使うため、作品自体に厚みがあります。そのぽってり感が、益子焼ならではの魅力になっています。

また、益子焼の土のあじわいを引き立てているのが釉薬です。益子の土は釉薬のノリがとてもよい特徴があり、さまざまな技法によって益子焼独特のあじわいが生み出されています。例えば、薪で燃やしたやわらかな火で数日間かけてじっくり焼き上げると、鉄分の多い土に釉薬がしみ込んで、薪の灰がさらに表情をあたえます。

昔から「来るもの拒まず」のオープンなスタンスの益子は、国内外からさまざまな作風を持った陶芸家たちが集まり、作陶に勤しんでいます。

土の魅力と自由な気風をもつ益子焼。次からは益子焼マグカップを紹介いたします。

鉄渋釉 ロンバス柄 マグカップ 陶器 Say Hands Studio ヤガミサヨ 益子焼

ひし形の模様が目を惹く、マグカップです。

鉄錆のような絶妙な茶色に、白釉で描かれた大きなひし形がぐるりと並んでいます。
横に張り出た大き目の持ち手は、スッと指がかかり易くて、とっても持ちやすいデザイン。

エキゾチックな佇まいには、スパイシーなチャイなどもお似合いですよ。

まるでホーローのような器 マグカップ ストレート 陶器 木のね 益子焼

ホーロー製の食器のような、マグカップです。

不規則に滲んでいるブルーのラインは、手仕事の温かみを感じます。
ホーロー製のように見えて、電子レンジが使える陶器製なのも、嬉しいポイントですね。

深煎りのブラックコーヒーや、香り豊かな紅茶がとってもお似合い。
普段使いからおもてなしまで、大活躍してくれますよ。

小マグ ブロンズ 陶器 姉崎雅彦

どこかアンティークな雰囲気漂う、マグカップです。

指をかけやすい取っ手は、持ちやすさにこだわって作られたそう。
釉薬の垂れや濃淡が、個性豊かな表情をプラスしていますね。

まだまだ眠たい朝もおやつの時間も、穏やかな時間を演出してくれそうです。

フレンチレース マグカップ ブルーグレー 陶器 わかさま陶芸 益子焼

先ほどのフレンチレースの色ちがい。オフホワイトのタイプよりちょっぴり甘さ控えめな、洗練されたブルーグレーです。

控えめだけど、やっぱりロマンティック。彫りの深さや釉薬のかかり方によって、模様がはっきり見られるものと、やんわり見られるものがあり、手作りならではのひとつひとつの表情の違いが楽しめます。

ブロンズ 輪花皿 陶器 レジーナ

ブラジル生まれのレジーナさんが作るうつわは、おおらかで伸びやかな作品です。

上からのぞくと、まぁるいお花のようなレジーナさんの輪花カップ。益子焼お得意の漆黒の釉薬をつかったマグカップです。

黒にかぎりなく近い、こげ茶色。鉄やブロンズのようなシックな風合いが、愛らしいお花のフォルムに大人の表情も添えています。

小ぶりでコロンとした、かわいいフォルムです。

マグカップ 陶器 蓮見かおり 益子焼

蓮見かおりさんのマグカップは淡くやわらかな水色のマダラ模様に、艶やかな飴色のツートーンカラー。底部分の飴色がグラデーションになっており、とても豊かな表情を見せてくれます。

水色のすき間からのぞくオフホワイトが雲のよう。まるで空と大地のような色彩のコンビネーションです。

蓮見さんは「うつわは使うほどに育つ」と話します。時間の経過とともに変化していく色合いがあるそう。手に取るたびに、ゆっくりと丁寧に愛でる豊かさが感じられそうです。

ヘリンボーン マグストレート オリーブグリーン 陶器 わかさま陶芸 益子焼

黒でも茶でもグレーでもない、「オリーブグリーン」という絶妙な色味のわかさま陶芸さんのマグカップ。シャープですっきりとしたフォルムが特徴です。

このしのぎの模様は、ひらいた魚の骨に似ていることからヘリンボーンと呼ばれています。織物では杉の葉に見立てて杉綾(すぎあや)とも呼ばれる模様。右綾と左綾が交互に並んで、縦縞(たてじま)になる日本の伝統的な織り方です。

海の世界も山の世界も、どちらも感じさせてくれる豊かな模様です。

ヘリンボーン マグストレート マットホワイト 陶器 わかさま陶芸 益子焼

オリーブグリーンのヘリンボーンの色ちがい。マットホワイトは漆喰の壁のような落ち着いた仕上がりです。

ホワイトだからこそ、より一層しのぎのラインの美しさが際立って見えます。洗練された白のマグカップだからブラックコーヒーやストレートの紅茶など、色を楽しむ飲み物を合わせたくなります。

ヘリンボーン マグストレート ブルーグレー 陶器 わかさま陶芸 益子焼

こちらもヘリンボーンの色違い。やわらかなブルーグレーのタイプです。

存在感がありながらも他と馴染むやさしいブルー。食卓のうつわやインテリアを邪魔しない柔らかでマットな寄り添い上手な色味です。

さいごに

益子焼を知る過程で出合ったのは【用の美】という、とても魅力的な言葉。

「用の美」とは大正時代、益子焼に大きな影響を与えた濱田庄司(はまだしょうじ)という人間国宝になった人物が追及した思想です。これにより土瓶や鉢、水がめなどの日用品だった益子焼は芸術品としての顔も持つようになりました。

思想というとなんだかむずかしそうですが、彼が求めた【用の美】とは、人々の日常の中にどっしりと根づく、神々しい生きている美の世界のことです。

薄利多売の大量生産の商品が溢れる中、作陶家の手仕事でひとつひとつ生まれる陶器には、人の手を通すからこそ宿すことができる美しさがあります。

【用の美】の思想は、現代の益子焼の中にも受け継がれています。

益子焼のマグカップが気になる方、もっと益子焼のうつわを見てみたいという方には、ぜひこちらもご覧になってください。

益子焼 一覧ページ

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