こんにちは!おうちで楽しむ陶器市 うちる編集局のタキです。
益子焼はぽってりとした土の質感が特徴的な焼き物です。
素朴で厚みのあるうつわだから、ほっと一息つきたいときのマグカップにもぴったり。今回はそんな益子焼のマグカップを紹介します。
目次
- 1 益子焼とは
- 2 モダンマグカップ シャビーターコイズ 陶器 わかさま陶芸 益子焼
- 3 モダンマグカップ kinari鎬 陶器 わかさま陶芸 益子焼
- 4 フレンチレース マグカップ マットホワイト 陶器 わかさま陶芸 益子焼
- 5 フレンチレース マグカップ ブルーグレー 陶器 わかさま陶芸 益子焼
- 6 ブロンズ 輪花皿 陶器 レジーナ
- 7 マグカップ 陶器 蓮見かおり 益子焼
- 8 ヘリンボーン マグストレート オリーブグリーン 陶器 わかさま陶芸 益子焼
- 9 ヘリンボーン マグストレート マットホワイト 陶器 わかさま陶芸 益子焼
- 10 ヘリンボーン マグストレート ブルーグレー 陶器 わかさま陶芸 益子焼
- 11 さいごに
益子焼とは
益子焼は、栃木県芳賀郡益子町周辺を産地とする陶器です。
益子焼の魅力は土にあるといわれます。益子の土は、気泡を含む粗めの土で鉄分を多く含むため、耐火性も大きいのが特徴です。この土をほかの成分を加えずに使うため、作品自体に厚みがあります。そのぽってり感が、益子焼ならではの魅力になっています。
また、益子焼の土のあじわいを引き立てているのが釉薬です。益子の土は釉薬のノリがとてもよい特徴があり、さまざまな技法によって益子焼独特のあじわいが生み出されています。例えば、薪で燃やしたやわらかな火で数日間かけてじっくり焼き上げると、鉄分の多い土に釉薬がしみ込んで、薪の灰がさらに表情をあたえます。
昔から「来るもの拒まず」のオープンなスタンスの益子は、国内外からさまざまな作風を持った陶芸家たちが集まり、作陶に勤しんでいます。
土の魅力と自由な気風をもつ益子焼。次からは益子焼マグカップを紹介いたします。
モダンマグカップ シャビーターコイズ 陶器 わかさま陶芸 益子焼
わかさま陶芸さんは、益子の自然のなかで作ることと手作りにこだわり、大自然の息吹を作陶の中に込めています。
「現代社会に足りないものを、毎日使える和食器でおぎないたい」
そんな信念のもと、作陶をされているのだそう。
あざやかなターコイズブルーが美しいマグカップは、釉薬の結晶化により、よく見ると表面がキラキラしています。シャビー加工のような、アンティーク調の仕上がりです。
土のあたたかみの中に金属のようなシックでクールな表情が見られます。
ニョキっと上へ顔を出したような持ち手がなんとも愛らしい、モダンでおしゃれだけど、たっぷりサイズなので実用的なマグカップです。
モダンマグカップ kinari鎬 陶器 わかさま陶芸 益子焼
さきほどのシャビーターコイズの色ちがい。生成りのようなやわらかで優しい、ホワイトのマグカップです。
こちらもしのぎの模様でアンティーク品のような風合い表現していますが、シャビーシックな印象のターコイズとは対称的にあたたかでやわらかな表情を見せてくれます。
クールなターコイズと、柔和であたたかなホワイト。ご夫婦やカップルで、色違いのペア使いも楽しいかもしれません。
フレンチレース マグカップ マットホワイト 陶器 わかさま陶芸 益子焼
思わず「これが益子焼?」とおどろいてしまいそうなほど、可憐で繊細なレース模様です。それはポロポロとこぼれおちる、星屑のよう。飲むたびにキュンとさせてくれそうです。
あたたかみのあるオフホワイトのたっぷりサイズのマグカップだから繊細なそのレース模様を見つめてうっとりしながら、甘くて優しいティータイムを過ごしたくなります。
フレンチレース マグカップ ブルーグレー 陶器 わかさま陶芸 益子焼
先ほどのフレンチレースの色ちがい。オフホワイトのタイプよりちょっぴり甘さ控えめな、洗練されたブルーグレーです。
控えめだけど、やっぱりロマンティック。彫りの深さや釉薬のかかり方によって、模様がはっきり見られるものと、やんわり見られるものがあり、手作りならではのひとつひとつの表情の違いが楽しめます。
ブロンズ 輪花皿 陶器 レジーナ
ブラジル生まれのレジーナさんが作るうつわは、おおらかで伸びやかな作品です。
上からのぞくと、まぁるいお花のようなレジーナさんの輪花カップ。益子焼お得意の漆黒の釉薬をつかったマグカップです。
黒にかぎりなく近い、こげ茶色。鉄やブロンズのようなシックな風合いが、愛らしいお花のフォルムに大人の表情も添えています。
小ぶりでコロンとした、かわいいフォルムです。
マグカップ 陶器 蓮見かおり 益子焼
蓮見かおりさんのマグカップは淡くやわらかな水色のマダラ模様に、艶やかな飴色のツートーンカラー。底部分の飴色がグラデーションになっており、とても豊かな表情を見せてくれます。
水色のすき間からのぞくオフホワイトが雲のよう。まるで空と大地のような色彩のコンビネーションです。
蓮見さんは「うつわは使うほどに育つ」と話します。時間の経過とともに変化していく色合いがあるそう。手に取るたびに、ゆっくりと丁寧に愛でる豊かさが感じられそうです。
ヘリンボーン マグストレート オリーブグリーン 陶器 わかさま陶芸 益子焼
黒でも茶でもグレーでもない、「オリーブグリーン」という絶妙な色味のわかさま陶芸さんのマグカップ。シャープですっきりとしたフォルムが特徴です。
このしのぎの模様は、ひらいた魚の骨に似ていることからヘリンボーンと呼ばれています。織物では杉の葉に見立てて杉綾(すぎあや)とも呼ばれる模様。右綾と左綾が交互に並んで、縦縞(たてじま)になる日本の伝統的な織り方です。
海の世界も山の世界も、どちらも感じさせてくれる豊かな模様です。
ヘリンボーン マグストレート マットホワイト 陶器 わかさま陶芸 益子焼
オリーブグリーンのヘリンボーンの色ちがい。マットホワイトは漆喰の壁のような落ち着いた仕上がりです。
ホワイトだからこそ、より一層しのぎのラインの美しさが際立って見えます。洗練された白のマグカップだからブラックコーヒーやストレートの紅茶など、色を楽しむ飲み物を合わせたくなります。
ヘリンボーン マグストレート ブルーグレー 陶器 わかさま陶芸 益子焼
こちらもヘリンボーンの色違い。やわらかなブルーグレーのタイプです。
存在感がありながらも他と馴染むやさしいブルー。食卓のうつわやインテリアを邪魔しない柔らかでマットな寄り添い上手な色味です。
さいごに
益子焼を知る過程で出合ったのは【用の美】という、とても魅力的な言葉。
「用の美」とは大正時代、益子焼に大きな影響を与えた濱田庄司(はまだしょうじ)という人間国宝になった人物が追及した思想です。これにより土瓶や鉢、水がめなどの日用品だった益子焼は芸術品としての顔も持つようになりました。
思想というとなんだかむずかしそうですが、彼が求めた【用の美】とは、人々の日常の中にどっしりと根づく、神々しい生きている美の世界のことです。
薄利多売の大量生産の商品が溢れる中、作陶家の手仕事でひとつひとつ生まれる陶器には、人の手を通すからこそ宿すことができる美しさがあります。
【用の美】の思想は、現代の益子焼の中にも受け継がれています。
益子焼のマグカップが気になる方、もっと益子焼のうつわを見てみたいという方には、ぜひこちらもご覧になってください。
また、今回ご紹介した和食器だけでなくさまざまなうつわを販売していますので、よろしければ『おうちで楽しむ陶器市 うちる』にも足を運んでみてください。
お気に入りのうつわを見つけて、毎日の食卓をさらに楽しめますように!